東京都多摩地区、神奈川県南部を中心に一般住宅の外壁塗装、塗り替え、リフォーム工事を施工しております、有限会社不二塗装です。
今週の台風は本当にすごい風でしたね。
瓦屋さんや、板金屋さんには朝から修理依頼の電話が殺到したそうで、こんなことは経験したことがないとおっしゃっていました。
実際に被害に遭われた方々には改めてお見舞い申し上げます。
さて、最近の戸建建物の中で最も多いのではないかと思われる、サイディング貼りの建物の塗り替えとなると、どのような工程を踏んでいくのでしょう。
例として、シンプルな単色仕上げの壁面を例にとって順を追ってご説明させていただきます。
サイディング壁面の改修というと、必ず検討しなければいけないのが窓廻りと、パネル間の隙間に充填されているシーリングの打ち替え作業です。
シール自体のメーカー奨励打ち替え周期は5~6年といいますが、その為だけに足場を仮設して工事を行うというのはなかなかご予算的にも難しいようで、ほとんどの場合、初めての塗替の御見積と聞いてうかがいますと、すでにシーリングが所々切れてしまっていたり収縮しているケースがほとんどです。
まれにシールを打ち終えた後その上からしっかりとした塗装が行われていて、部分的な補修でもすむ場合もありますが、既製の窯業サイディングを使用している場合にはそのサイディングの表面色に合わせたシーリングが充填され、塗装は行わないのが普通です。
このような場合には必ずといって良い程シーリングの打ち替え作業が、塗り替え工事の中に含まれます。
打ち替え作業のタイミングと流れですが、足場架設後、通常の塗り替え工事と同じように高圧水洗浄を行った後、既存シーリングの撤去、養生テープによるマスキング、プライマー塗布、新規シーリング充填、ならし作業、マスキングテープ撤去という形をとるのが一般的です。
しかし、既存のサイディングの模様を生かす為に紫外線保護機能を持ったクリヤー塗装を行う場合は、クリヤー塗装の溶剤、あるいは成分がシーリング材に悪影響を及ぼすことが多い為、クリヤー塗装完了後シールを打ちかえる事になります。
そのケースの中にクリヤー塗装を行ってしまうと旧シールの撤去が難しくなってしまう型状のサイディングがまれに有り、その場合には高圧洗浄後、シール撤去、壁面クリヤー塗装、新規シーリング打ち替えという変則的な流れになることもあるのですが・・これは例外的です。
お客方の中にはシールの撤去から新規充填までの間時間が空いてしまうと、雨が降ったとき雨漏りしてしまうのではとご心配なさる方が多いのですが、建物の外壁には最初に浸透シートと呼ばれる水分は通さないが湿気は通す防水紙が貼られます。
通りすがりの新築工事現場などを見ているとベニヤで壁が出来たら必ず最初に貼られている白いシートです。サイディングが貼られるまではそのままの状態なので、街角で見かけられた事がある方も多いと思いますが、これがシールの撤去後も二次防水としての効果を持ち、更にサイディングの継ぎ手には継ぎ手の金物が必ず入っています。アルミサッシも角面から壁面に沿って立ち上がるように作られていますので、そうそう雨漏りをする事はありません。
逆に言いますとシールが傷み、ひび割れたりとれてしまっている家にすぐ雨漏りが起きないのはこの二次防水層が頑張ってくれているからなのです。
ですが・・・もちろん、雨が降る前に充填が完了している方が精神衛生上好ましいので、シール打ち替えの際には、普段以上に天気予報には気を使って作業工程を組むようにしております(^_^;)