平成の米騒動 2

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。
府中市はもちろん、調布市、町田市、小金井市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

親方にだまされて地方からやってきて車中泊しながら働いていた建具屋さん。

「それはお気の毒に(^_^;) 寝られます?暑くない?」
「ん~ワンボックスのデカイ車に乗っててよかった。今のとこは天気悪いから湿気あるけどなんとか我慢できるかな・・。エアコンあるからいざとなればそれでしのぐかなぁ・・」

そうでした!そうでした!梅雨の終わり頃にそんなこと言ってた建具屋さん、その後も夏の間中雨ばかり続いたので寝不足にならずにすんだのです。(この年の梅雨明け宣言は後に撤回されるという事態になったほどでした)
まあ、少しはエアコン使ったかもしれないですよ。当時はアイドリングストップ運動が起きる前でしたし、周りには何にもない場所だったので。
早く終わらせて、早く帰りたいというのもあったでしょう。
そんな人が後ろに控えて1階の方からドンドン追いかけてくる。
建具は硝子戸を含めて場規格の寸法に作られて大量に納品されてます。
これを各部屋の木枠に合わせて鉋で削って微調整し、釣り込んでいく。
硝子戸以外の扉は化粧合板なので削った横手(おうて)だけ塗ればいい。こっちの方は建具屋さんが早く釣ってくれた方が都合いい。
問題は硝子戸。釣り込んだあとに「ガラスを入れる」しかしガラスが入ってしまうと、あとからペンキで塗り分けるのはかなりの手間です。
そのガラスも十枚近くの小さいのが格子状の枠にはめ込まれるとなってはさすがに

「ちょっと待って・・・建具屋さんお願い(T_T) もう一日待って・・・」
「はぁ?(-_-;) まんだダメなの?」

そんなやり取りがあったのを覚えてるくらいだから、元気いっぱいの建具屋さんでした。それだけその夏は車中泊に適した夏だったという事になります。
もちろんぶつかるのは建具屋さんだけではなく、設備屋さん、シーリング屋さん、左官屋さん、クロス屋さんなどなど。
これはその現場に限らずいつものことでしたがこの現場はちょっと規模が大きかったので
どうなることかと気が気ではない現場でした。
が、・・・・雨が三日、四日と続いた頃には

「なんか部屋内仕事残ってない?雨で仕事になんなくて・・・」

そんな電話がかかってくる。
翌日になるとさらに

「困ったよ~仕事にならないよ(/_;) 雨でも出来る仕事ないですか?」

続々と援軍が集まってくる。
まあ普通は二~三日、手伝ってもらって晴れ間になったらそれぞれ自分の仕事に帰って行くのですが、この年は違いました。延々と雨。あるいは曇りでぱらっと雨。
なんとこの大きな現場が夏の間に完了してしまいました。
こんなにスムースに逃げ切れたのは後にも先にもこの現場だけかもしれない。
もちろんこれは外部を外装屋(ガン屋さん)さんが請け負っていたからよかったので、小学校の外壁を受けた仲間のところなんか悲惨な状況。足場を校舎全体に掛けてからずーっと雨。
それでも新学期までには足場を解体しなければならないと言うわけでテントのようにビニールで養生しながら作業していたらしい(^_^;)
たまたま私達は運がよかったんですね。
ところがそんな天気が続けば作物にだって良いわけありません。
その翌年が「平成の米騒動」だったのです。(続く)


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