磁器タイルの外壁リフォームの流れ 3

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。

府中 、国立、立川、日野など東京多摩地域を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

前回、磁器タイル壁面の雨漏りのほとんどが目地部分が原因といいましたが、もちろんシーリングからの雨漏りも有ります。

薬品、高圧水洗浄作業

よくあるのが打ち継ぎ目地といってコンクリートを型枠に流したあとの各階の継ぎ目部分に設ける目地(コールドジョイントといわれる部分の漏水を防ぐ意味があります)、または仕上げ材層の熱膨張に対して亀裂の発生を抑える伸縮目地。

これらが目地から浮き上がって開き、ちょうど雨水を受けるかたちに上部に開口がある場合には、はっきりとした原因として目視で特定が出来る場合が有ります。

これらのようなケースでは該当する目地を中心に、近い将来同様の劣化が進む事を考えてシールの打ち替えを行うと雨漏りが止まります。

しかし、目視で検査した状態でこれらの浮きがない場合、原因とその位置特定は難しく、シールの打ち替えを行っても雨漏りが止まらない場合が多いのです。

もちろん対処方法がないわけではなく、特殊な透明の防水塗膜を形成する材料(セブントップ等)を全面に塗れば止まりますが㎡単価が一般の防水に比べてはるかに高額となります。

そして、タイルの裏側を水の通り道として雨漏りしている可能性があるため、漏水箇所よりずっと上の部分から施工を施す(例えば上方の打ち継ぎ目地まで)必要があります。

シールを全て打ち替えたあとでも特定方向からの強い風雨の際雨漏りが起きるというのは、目地部の欠損、あるいは目地セメントとタイルとの隙間からの雨水の浸入が疑われ、この場合は前述の通り予算的にも技術的にもかなり面倒なことになります。 

 

目地保護クリヤー1回目塗布

ですがそうなる前に、タイル壁面からの予防する方法があるのです。足場をかけ、落下防止の注入作業を行う為にかけた足場を利用して目地の欠損部をチェック、欠落部分をメジセメントで補修した後、「目地材の保護」を目的としたクリヤー塗装を行うのです。具体的には、タイル、目地欠損部補修完了後、薬剤にて汚れ、苔などを落として高圧水洗浄の後、2液形アクリルシリコン系などの目地セメント保護クリヤーを二回塗布します。(ニッペファイングラシー、エスケー化研 タイルフレッシュなど)

これによって目地セメントを保護、摩耗を防ぎ、欠落を防止する事が出来ます。予防措置として行う作業・・・「虫歯予防にフッ素を塗る」というイメージですね。

もっとも、これは重要なことなのですが、あくまで目地セメントの保護を主目的としているのでこの塗膜自体には防水性はほとんどありません。

目地保護クリヤー1回目完了

しかしながら後々のことを考えますと、足場のある状態の時にこの予防措置をとっておけば安心ですし経済的です。

当社としては塗替工事の際に、ご提案の一つとしてお客様にお勧めいたしておりますが、完成した状態をパッと見た印象として施工前とあまり印象が変わらないのがちょっと困りものです(^_^;)

もっとも、タイル張りの美観を損ねない為にはそうでなくてはいけないわけですから・・・

できるだけ多くの箇所の作業写真を撮影して、経過報告と、施工の証明とさせていただくようにしています。

目地保護クリヤー2回目塗布

写真にしてみると塗装後はメジセメントが濡れ色に変化しているのが分かると思います。

この種類の塗料には各メーカとも艶有りの他に5分艶(半艶)の材料を出しており、こちらの方は釉薬のかかって

いない艶の少ないタイルに使用します。これは、艶有り仕上げなので磁器タイル自体にも光沢が出ていますね。

また、これらの材料を塗装する場合には、タイル面の乾燥後にシールの打ち替えを行います。シールの上から目地保護クリヤーを塗装するとシールの成分に悪影響を及ぼすことがあるので、それを防ぐ為です。

このような流れで磁器タイル面の外壁リフォームは進んでいきます。

目地保護クリヤー2回目完了

外装のリフォームには必ずといっていい程、足場の架設が必要となり、その費用も建物の規模が大きくなればなるほど高額になります。

せっかくかけた足場、シールの打ち替えだけではなく、タイル面の点検、補修、そして予防の意味をかねたコーティング塗装までをお考えになると、長い目で見れば結局お得となると思います。ぜひご一考下さい。

 


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