東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。
調布市、三鷹市、町田市、日野市、など多摩地域を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。
このブログでも度々取り上げてきた窯業サイデングと並んで、最近非常に塗替件数が増えてきたのが「ジョリパット」の外壁仕上げのお宅です。
ジョリパット仕上げの新築が多くなってきたのが平成の半ば頃からだと思いますので、当時建てられた物件がちょうど塗替の時期に入ったからと考えると納得がいきます。
今回から数回に分けてこのジョリパットの塗替について色々書き連ねていこうかと思います。
基本的にジョリパットという素材を始めて見かけたときには、どちらかというと左官屋さんのテリトリーに近い物という印象がありました。
というのもジョリパットの下地はモルタル。
ラスカットあるいはラス貼りの上にモルタルの下地を左官屋さんがコテで仕上げる。ぐるりと廻って今度はジョリパットのペール缶を開け、仕上げのコテ仕上げ、櫛引、刷毛引き。よく見かけたのはこんな流れでした。
リシン、スタッコ吹き状といいますか、吹付仕上げの場合もありますが、ジョリパット特有のバラエティに富んだ仕上げ方法全てに対応出来たのはやはりコテ捌きになれた左官職人さんだったと思います。
吹付というのも元々左官屋さんが最初に行い、その後塗装屋が取り扱いを始め扱う件数が増えて行くにしたがって専門のガン吹きを専門的に行う「ガン屋さん」が増えて行った流れがあります。
ジョリパッドの場合も通称「ジョリ屋さん」と呼ばれる専門職の方々が登場していきました。
それぞれのコテの使い方やローラーカットなどにも詳しく、メーカーさんとのつながりも深い人達が効率的にこなしていくようになったのかなと推測いたしております。
ジョリパットの場合、仕上がりの善し悪しが個人の技量に大きく左右される仕上げ方法もあるので経験ももちろんですが、メーカーさんの施工講習などもしっかりと受けられている方々が多かったです。
外壁の塗替といえば以前は下見板、それからモルタルあるいはALC壁面の上にリシン吹き、吹付タイルやスタッコが中心でしたが、それらの建物に対する塗替材料をそのままジョリパットの塗替に転用出来るわけではありません。一口にジョリパットの外壁面といいましても、様々な仕上げ方があります。
ほとんどの場合、軒裏天井と壁面の素材や仕上を替えたり、道路からみて正面の壁面をコテ仕上げにし、側面及び背面の仕上を別の仕上げにする。あるいは出窓部分のカラーを変更して個性を出している建物が多いです。
柔剛性(表面は硬く、かつ柔らかい性質)があり、適度な微弾性を保持したジョリパットは長期にわたってクラックや欠けの発生を抑える可とう性がある壁材ですが、仕上のパターンによっては塗膜厚が比較的薄くなり窓廻りや下地の継ぎ手にひび割れが発
生している物件もいくつか拝見いたしました。本来、防カビ防藻機能の高い材料ですが、これも又、立地条件に大きく左右され例えば北面側のみ苔が生えたり、雨がかり部分に汚染が発生してしまったケースもありました。
このように一口でジョリパットの外壁といっても建物の構造、立地条件によって発生する汚れや、カビ、コケの発生状況や、クラックの有無などは異なりますし、使用する下地調整曜塗料なども見積作成時に考慮する必要があります。また、ジョリパットの建物にお住まいのお客様のほとんどが新築当時の景観の回復を望んでおられる場合が多いですが、中には「今度はもっと汚れにくい仕上げにして欲しい」とのご要望がある場合もございます。当社としましては御見積の御相談があった場合には現地にお邪魔してお客様のご要望をうかがったうえで調査、計測を行いまして御見積の提出を行うように心がけております。
電話にて建坪等での御見積を御希望なさるお客様もございますが、やはり建物を拝見してからでなければお答えすることが難しいのは、以上のような理由からなのです。
次回では実際の施工例を取り上げつつお勧めの塗料の例をあげて解説していきたいと思います。